ヨーキーもも

炎症性腸疾患の犬の治療に対する同種脂肪組織由来間葉系幹細胞の安全性と効果について:臨床的および検査の結果

炎症性腸疾患の犬に対して間葉系幹細胞を静脈注射で投与する研究が始まっています。
新しい治療法の研究は進んでいます!!!

■炎症性腸疾患の犬の治療に対する同種脂肪組織由来間葉系幹細胞の安全性と効果について:臨床的および検査の結果

以下転載




炎症性腸疾患の犬の治療に対する同種脂肪組織由来間葉系幹細胞の安全性と効果について:臨床的および検査の結果

Safety and efficacy of allogeneic adipose tissue-derived mesenchymal stem cells for treatment of dogs with inflammatory bowel disease: Clinical and laboratory outcomes.
Vet J. 2015 Aug 7. pii: S1090-0233(15)00327-5. doi: 10.1016/j.tvjl.2015.08.003.
Perez-Merino EM, Uson-Casaus JM, Zaragoza-Bayle C, Duque-Carrasco J, Marinas-Pardo L, Hermida-Prieto M, Barrera-Chacon R, Gualtieri M.

間葉系幹細胞(MSCs)は、実験的な結腸炎において免疫調節および抗炎症効果が証明されており、クローン病と潰瘍性大腸炎の人において臨床的な効果が期待されている。

本研究の目的は、炎症性腸疾患 (IBD)の犬において脂肪組織由来MSC (ASC)療法の安全性と実現可能性を明らかにすることである。

IBDと確定診断された11頭の犬に対して、ASC(2x10^6 cells/kg)を1回静脈内投与した。結果の評価は、治療開始後42日の時点において、C反応性蛋白(CRP)、アルブミン、葉酸、コバラミン濃度の正常化だけではなく、有用な臨床的炎症性腸疾患活動指標 (CIBDAI)と犬慢性腸症臨床活動性インデックス(CCECAI)がどの程度減少するかという点についての臨床的な反応であった。治療の前後においての変化を比較するのにはWilcoxon試験を用いた。

経過観察している間に、ASC投与に対する急性の反応もなく副作用が認められた犬もいなかった。治療6週後において、CIBDAIとCCECAIは有意に減少し、アルブミン、コバラミン、葉酸濃度も実質増加した。治療前後におけるCRP濃度の減少は有意ではなかった(P=0.050)。42日の時点で、11頭中9頭において臨床的な寛解(最初のCIBDAIおよびCCECAIが75% 以上減少することと定義する)が得られた。残りの2頭の犬は、69.2%と71.4%の減少率で部分反応を示した。

結果として、同種ASCの単回IV投与は耐容性があり、重度のIBDの犬において臨床的な恩恵があるようにみえた。(Dr.Taku訳)




また、獣医療の雑誌「CAP 2015年11月号」に「どう攻める? 犬の蛋白漏出性腸症」と題して特集が組まれています。
日大の亘敏広先生はじめ、福島健次郎先生、大野耕一先生、中島亘先生が最新の情報を寄稿されています。
興味のある方は、ご一読されても良いですね。
  1. 2015/11/16(月) 12:57:37|
  2. IBDやリンパ管拡張症の文献・情報など
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ステロイド年間投与積算量はどれくらいまで安全?

9月16日
検査結果
 ALB 2.8(2.3-3.6)
 TP 5.5(5.0-7.2)
 Tcho 78(111-312)
 Ca 9.5(9.3-12.1)
 イオン化Ca 1.28(1.0-1.5)

9月3日~9月15日
ごはん
 ささみ 35g
 白米 65g
 サツマイモ 35g
 スペシフィックCRD-1 15g
約241Kcal 脂質1.3g(2.11%) 蛋白質14.5g(23%)

サプリメント
 ビタミンK2
 カルシウムサプリメント
 ふりかけわん 1g
 強力わかもと 3/4錠
 マルチビタミン&ミネラル
 ビタミンD3(9/9~)
 アンチノール(9/9~) 

投薬
 プレドニゾロン 1.875mg/3日
 イソバイト 2.5mg×2回/日 

 ※ももは体重2.8kg
 ※ごはんには塩をほんの少し加えています

前回もウンチに血液付着でビクビクしたと書きましたが
この2週間で3回の血液付着…。
硬さも色もまぁまぁなんだけど、ほんの少ーしついてるんだよね…。
よーく見ないとわからないくらい。
先生には「ほんとに血液だったの?」って聞かれたけど。
時々粘膜も、ほんの少ーしついてるんだよね…。
気にしすぎでしょうか??
ほんとに血液だったらよろしくない。と言うことで
出血性の大腸炎に効く抗生剤を出してもらいました。

最近話題のアンチノールはじめました。
同じ病気で日大へ通っているアニスちゃんも病院で出されたと聞いて
ももにも飲めるかも!!!と思い、通販で購入しました。
メーカーさんにももの病状と食事の状況について
他のサプリを複数利用中で、過剰になる成分があったら心配だと相談し
全成分を教えていただき利用することにしました。
少しアルブミンは下がるかも知れないけれど、腸に炎症が起こるほどでなければ良しとします。

ステロイドを6月から使い始めましたが
一生でどれくらいの量だったら安全なの?と気になります。
http://www.slj.co.jp/alergen/09_JBVP.pdf#search='%E7%8A%AC+%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%89+%E5%AE%89%E5%85%A8%E3%81%AA%E9%87%8F'
ここで紹介されている記事は、アレルギー疾患についてですが
年間33mg/kgが安全な積算投与量と提唱されています。
ステロイドには何度か命を救われましたが
この量に近づける努力をしたいなぁと思ってます。
一日0.1mg/kg以内となります。

病状により使用を余儀なくされることもありますが
体調よいときは減らせるだけ減らしたいです。
現在まで使用した量は、123.75mgです。
もう33mg/kgは超えちゃいましたね。

秋の始まりの朝です。
YCwC3IH0fhrYjJQlvC0eFB5FMmpv_MwvzgzdsqoKwqQ (460x345)

毎朝出かける支度をする間、ももはここでうたた寝。
SSJwzThQz2r2gAdbgaBpMuRkRcVSGPzy9244Cb9SbxE (345x460)


  1. 2015/09/17(木) 20:25:34|
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慢性腸症の犬におけるビタミンDの状態と臨床転帰の関係

ビタミンDと慢性腸症の関係について、論文が発表されました。
原文は英文なので、読むのは大変ですね…

慢性腸症の犬におけるビタミンDの状態と臨床転帰の関係

以下転載


■慢性腸症の犬におけるビタミンDの状態と臨床転帰の関係
Association of Vitamin D Status and Clinical Outcome in Dogs with a Chronic Enteropathy.
J Vet Intern Med. 2015 Aug 26. doi: 10.1111/jvim.13603.
Titmarsh H, Gow AG, Kilpatrick S, Sinclair J, Hill T, Milne E, Philbey A, Berry J, Handel I, Mellanby RJ.

背景 慢性腸症 (CE)の犬は、健常犬よりもビタミンDがより低い。ビタミンDは、炎症性腸疾患の人において臨床的に負の転帰と関連している。

目的 CEの犬において診断時の血清25ヒドロキシビタミンD (25(OH)D)濃度と臨床的な転帰の関連を明らかにすること。

動物 2007年から2013年の間にRoyal Dick School of Veterinary Studies, Hospital for Small Animalsに来院したCEと診断された41頭の犬

方法 回顧的研究。血清25(OH)D濃度を、追跡期間に生きている犬、CEとは関係のない理由で死亡した犬(生存犬)、CEによって死亡したか安楽死した犬(非生存犬)の間で比較した。ロジスティック回帰分析によってCEの犬の有意な死亡予測因子を決定した。

結果 CEと診断された時点での血清25(OH)D濃度は、非生存犬(15頭)において有意に低かった(非生存犬の中央値 4.36 ng/ml, 四分位値 1.6-17.0 ng/ml、生存犬(26頭)の中央値 24.9ng/ml, 四分位値15.63-39.45 ng/ml, p<0.001)。血清25(OH)D濃度は、CEの犬における死亡予測因子として有意であった(オッズ比 1.08 [95%信頼区間 1.02-1.18])。

結論 診断時の血清25(OH)D濃度は、CEの犬の転帰の予測因子である。犬の慢性腸症が起こることとその結果へのビタミンDの役割については今後の研究が期待される。(Dr.Taku訳)

  1. 2015/09/02(水) 14:48:58|
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超低脂肪食(ULF)について~2014年8月6日の記事の追加部分~

2015年7月27日

2014年8月6日の記事
「腸リンパ拡張症の犬の治療における食物脂肪制限の臨床有効性」の日本語訳を紹介していますが、この文中で紹介されているのは鶏胸肉ですが、実際治療で使われているのは、鶏ささ身です(先日開催された日本ペット栄養学界大会の講演で”ささみ”と紹介されていました)

また、この論文中の超低脂肪食(ULF)の鶏ささ身とじゃがいもの配分、1:2と言うのはカロリー比のようです。
必要カロリーが300kcalであるならば、100kcalをささみ:200kcalをじゃがいもとします
ささみは100gで105kcalですので、100÷105×100≒95~96g
じゃがいもは100g当り75kcalですので、100÷75×200≒267g
です。

必要かカロリーは
健康で去勢、避妊済成犬で、[70+(30×体重)×1.6] くらいです
  1. 2015/07/27(月) 22:40:16|
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恐るべし、ULF(超低脂肪食)!!

7月22日
検査結果
 ALB 3.4(2.3-3.6)
 TP 5.9(5.0-7.2)
 Tcho 104
 Ca 10.7

ごはん
7月16日~7月22日
 ささみ 40g
 白米 80g
 サツマイモ 40g
約231Kcal 脂質0.6g(1.15%) 蛋白質11.6g(21%)

サプリメント
 L-グルタミン
 ビタミンB群
 強力わかもと1/4錠×3

投薬
 プレドニゾロン 2.5mg/3日
 フラジール 1/4錠×2/日
 炭酸カルシウム製剤

測定器の異常ではないようです(*^^*)
ステロイドを3日に1回2.5mgにして1週間
今週もクリアです!!
ULFの効果は、ももにとっては絶大のようですね
今日からステロイドをさらに減らして
3日に1回1.25mgです

7月18日、東京都の帝京科学大学で開催された
「ペット栄養学会 第17回大会」に行ってきました!!!

この大会で、今年は日大の亘教授が
「PLE(リンパ管拡張症)の食事管理」という演題で
講演されました

以下、講演の内容の一部です

蛋白漏出性腸症は、病名ではなく症候名であり、ステロイドやシクロスポリンなどの同じ治療法では改善されないことがある。
・リンパ管拡張を伴ったIBDやCE(慢性腸炎)→除去食、ステロイド、シクロスポリンなどの免疫抑制による治療
・リンパ管拡張症(初期は腸の炎症があったが、ステロイドなどの投薬で炎症と下痢などの症状が治まった後、リンパ管拡張のみが残り低アルブミンであるものを含む)→低脂肪食による治療
・消化管型リンパ腫→化学療法による治療

腸リンパ管拡張症については脂肪のコントロールが重要。
長鎖脂肪酸が腸のリンパ管から吸収され、破綻したリンパ管から腸内腔へ漏れて状態を悪化させる。

ステロイドの効果が低い腸リンパ管拡張症24例に対して「ささみ1:じゃがいも2」の超低脂肪食(ULF)を2ヶ月間投与して検証した。
24例中19例でアルブミン、蛋白が上昇しステロイドの減量が可能だった。
ステロイド抵抗性の腸リンパ管拡張症には食事性の脂肪制限が非常に重要なことがわかった。

問題点としては、ULFは著しく脂肪が制限されているので、栄養基準を満たしておらず、病気を改善するための一時的な方法とするべきで、漫然と続けてはならない。
必ず獣医の下、定期的にモニターしながら治療しなければならない。
ULF100%で開始して、アルブミンが改善し、ステロイドが減量できてきたらULF50%+LF(低脂肪の療法食など)50%で様子を見る。

炎症を伴っている場合は、ステロイド療法、免疫抑制剤療法、低アレルギー食などが有用であるが、炎症を抑えたにも関わらず、低アルブミンが持続する場合にはリンパ管拡張が残っている状態であり、脂肪制限食が非常に有効である。


以上のような内容でした。

私たち飼い主にとって一番の問題点は、主治医にこのULF療法を理解してもらいにくいことですよね。
そこが一番重要で、一番難関ですね。。。

ステロイド減らせませんね〜
免疫抑制剤も使いましょう。
。。。
その前に、「ULF療法を試してみましょうか」って提案してほしいね。

スーノちゃんママ、びび&るいちゃんママ、アドゥルちゃんママとご一緒出来て
楽しい、ミラクルな一時でした。
ももが病気でなかったら、会うことがなかったのですものね~
何だか盛りあがりましたね!!
  1. 2015/07/22(水) 23:46:57|
  2. IBDやリンパ管拡張症の文献・情報など
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